PSVita、iPhone/iPodのGPUとしてお馴染みのPowerVRですが、その開発元
Imagination Technologiesは、GPUにレイトレーシングアクセラレーション機能を搭載しようとして研究開発を行っています。
中長期戦略的に、最終的にはPowerVRにその機能を搭載しようとしているわけですが、その最初の成果物としてPC/ワークステーション向けのレイトレーシングアクセラレータ「Caustic2」を発表しました。
[GDC 2013]PowerVR 6やシリコンスタジオのPS4対応ゲームエンジンなど,明日のゲームが見えてくるGDC展示会場レポート(3)
http://www.4gamer.net/games/144/G014402/20130403044/
現状では、ゲーム開発に必要なライトマップ生成のアクセラレーションとか、オフラインCG製作向けの製品ですが、今後、リアルタイムグラフィックス用途への展開も期待したいところです。全部レイトレーシングをやるのは無理がありますが、局所的なリフレクションの計算とかには使えれば結構有用だと思います。
現在、ゲームグラフィックスで流行のポストエフェクトSSAOとかは、言ってみれば局所的なレイトレーシングですからね。
そして、この記事では、シリコンスタジオのブースで披露されていた、クラウド側でレイトレーシング(パストレーシング)を実践する新世代のゲームエンジン「Brigate」のデモも紹介しています(下映像)。
間接光までをちゃんと計算したレイトレーシングベースのゲームシーンをローカル(クライアント)のゲーム機でレンダリングするのは現実的でないとして、これを高性能GPUをたくさん搭載したGPUクラウドサーバー側で実践するのです。
前出のImagination Technologiesはレイトレーシングをローカルに持ってこようとする発想ですが、こちらはレイトレーシングをクラウド側でやろうとする発想なワケです。
関心や視線の集まるメインキャラクタや近場のシーンはローカルでレンダリングして、背景とかはクラウド側でレイトレーシング…というのは面白い「ハイブリッド」なソリューションといえるかも知れません。
この「Brigate」は米OTOY社が開発しているものですが、ポストエフェクトエンジンとしてシリコンスタジオのYEBIS2が採用されているため、シリコンスタジオのブースでデモが公開されていたのでした。
詳細は記事をどうぞ。
それと、もう一つ、シリコンスタジオは、UNITY対抗とも言われるPS4対応のC#ベースのゲームエンジン「PARADOXエンジン」を公開していました。
そのリアルタイムデモの映像を下に示しますが、なかなかの迫力です。
このエンジンの詳しい仕様についても記事の方をどうぞ。
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