やっとE3の頃の記事のフォローに移れました。
今年のE3は、任天堂がプレスカンファレンスを行わなかったので、やや寂しい会期スタートとなっていました。任天堂ブースの混雑も例年と比べると、やや落ち着いた雰囲気でしたね。
ブースの混雑はソニーとマイクロソフトの方が凄かったですね。まぁ、これは両社が今年、次世代機を発売するから当然の流れではありますが。
[E3 2013]PS4対Xbox One。両陣営のE3発表を受け,西川善司が次世代ゲーム機における5(+1)つのポイントを勝手に斬る
http://www.4gamer.net/games/990/G999024/20130612111/
E3レポートでも、PS4対Xbox Oneの構図の記事を書いています。
今回は発表されたスペック、リークされたスペックを見ると、PS4の方が若干スペックは高いという印象です。
もともと、PS4はメモリ4GBで仕様が確定していたのを、Xbox Oneが8GBだという情報を入手して土壇場で8GBに増量した…という話は有名な逸話ですが、まぁ、これは業界的には良かったですね。マルチプラットフォーム展開するサードパーティに余計なゲーム仕様変更を強要しなくて済みますし。
ただ、Xbox OneのDDR3の8GBにくらべ、PS4のGDDR5の8GBは性能こそ高いですが、コストに大きくのしかかってくるので、ここはちょっとがんばりすぎている感もあります。
【追記】とほほ。なんか、ここが変に誤解されている(笑)ようなので補足を。
GDDR5ってのはDDR3と同容量でも2倍のコストが掛かるモンなんです。
だから、ここは文字通り、本当にPS4はがんばったという意味です。メモリのコスト事情については後藤さんの記事の方が詳しいです。
そういえば、ファーストパーティのタイトルは初期のPS4仕様(4GBメモリ)で開発が進行していたおかげで、メモリをあまらせてしまっているとか。
E3でも、Guerrilla Gamesの「KILLZONE:SHADOW FALL」の担当者やQuantic Dreamの「THE DARK SORCERER」の担当者が「これ、4GBメモリで動いてるんだぜ。」と自慢げに話していました。
とにかく、今世代はサービスはともかく、本体ハード自体は、両社、兄弟機みたいなものなので、サードパーティスタジオは一安心ですね。
Comments
ゲーム機はこういうことがあるんですよね。
http://www.famitsu.com/news/201309/04039465.html
http://www.gizmodo.jp/2013/08/xbox_one_4.html
両方の性能が近づくのはいいことだと思います。ユーザーもそうですが、サードパーティにとっても大歓迎でしょう。
両方ゲットすることになるので、サイフ事情が大変なことになりそうですが。
ひょっとしてですが、西川さんは「逸話(あまり知られていない真実の意)」ではなく「巷説」または「通説」といいたかったのではないでしょうか?
後者であれば推測やゴシップを含みますのでも違和感がありません。
「有名な逸話」、つまり「有名な余り知られていないエピソード」ってのも少し意味が通じませんし。
もし4Gのままであれば当然OSの取り分もあるので下手をするとoneと2倍くらい違うという状態になった可能性があります。
いくらGDDR5の速度が速いと言えども容量でこれだけの差がでてしまうと現行のような劣化を招く可能性がありました。
また当然OSの取り分も少なくなったでしょうから機能面でもoneと比べて見劣りする可能性がありました。
この状態であればXboxOneは十分戦えたと思いますし、MSもそのつもりだったでしょう。
コストは高くついたかもしれませんが十分意味のあるコストだったと思います。
それがメモリーの追加であっても、回路図上は直ぐに何とかなっても、
それに伴う基板サイズの増加や熱設計等の再検討は欠かせません。
ましてやPS4は見た通りの全てに渡って精密な設計がなされた代物です。
がらんどうのデスクトップPCとは訳が違うのです。
さらに、量若しくは容量が倍増したメモリーチップの調達計画も、電話一本で明日から倍に増やしてなんて代物では有りません。
ましてや量産規模が巨大なだけに、変更が与える影響は莫大です。
半年、一年、それ以上の発売延期にまで行きかねなません。
さらにそれがなんと有名な逸話だという。
有名な逸話ならば、XB1情報で決定になったと言う関係者の証言でも有るのかと思えば…
情況証拠による推論ならば、確定記述ではなく、あくまでも推論である事を示すべきでしょう。
印象操作が過ぎませんか?
一方後藤さん側では、原因を1つに特定せずに複数要因である事を記述で明らかに示していて、
さらに立証できない前後関係も明らかにぼかした記述をしています。
少なくとも、「XB1をスパイして決めた」と解釈される決めつけた記述はしていません。
門外漢だけれど、横レス。これは変更箇所によるような。
もちろんCPUやGPUのようなコアパーツやその配置は、まず変更できないだろうけど、
そのパーツの性能向上や増設程度なら、その変更内容次第では変更が可能だと思います。
(発熱や電源がピーキーな設計だったり、組込みとかだったら難しいでしょうが)
後藤さんも記事でも、「Xbox Oneの情報に引っ張られた」という記述がありましたが、彼とは、別経路で取材してそういう情報がもたらされ、こうした推論が生まれているので、そういう動向は自分はあったと思っています(下記)。
「PS4は8GBのGDDR5を積んでいるが、これは当初は4GBの予定だった。それが、大容量メモリを求めるソフトウェア開発現場の声と、Xbox Oneの8GBという情報に引っ張られて8GBへと倍増した。ソフトウェア開発は容易になったものの、ハードウェアコストは膨れ上がった。 」(http://pc.watch.impress.co.jp/docs/column/kaigai/20130722_608373.html)
まぁ、情報ソースは取材上の守秘義務があるので開かせないので、これ以上は、信じるも信じないも人それぞれっていうところですかね…。
でソフト屋にそれを伝えたらそれは絶対駄目っていわれてAdam BoyesがSCE上層部を説得、8GB搭載になったってのが真相だって話も有りますが。
「XB1の8GB搭載を掴んだから変えました」みたいな話に持って行くのであるならば、
単に「PS4が当初4GB仕様だったことは裏が取れています」だけでは立証には不十分。
当初4GBが確定しても、8GBへの変更のタイミングとその理由の立証には繋がらない。
XB1と関係なく決まった可能性が十分ある。
仕様変更はもちろん公式発表の前の話です。
だからファーストパーティタイトルは4GB前提で開発が進んでいました。
PS4が当初4GB仕様だったことは裏が取れています。
ボクはソフト開発スタジオ経由で、後藤さんはメモリベンダー経由で。
後藤さんのはこちらをどうぞ。
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/column/kaigai/20130722_608373.html
土壇場で仕様変更できるほど設計・製造は甘くないんですが?