今年は平年よりも忙しくブログでの記事フォローの遅れが全く追いつきません
やっとCEDEC2013です(笑)
CEDEC2013ではPC版TOMBRAIDERのヘアレンダリングについてのセッションがありました。
僕のパネルディスカッションにも登壇いただいた原田隆宏氏がプレゼンターでした。彼は元HAVOKのエンジニアで今はAMDでCTOを務めています。TOMBRAIDERのヘアレンダリング「TressFX」も彼の研究開発の成果の一つなのでした。
[CEDEC 2013]さらさらヘア実現の秘密が明らかに。「TOMB RAIDER」PC版の毛髪レンダリング技術「TressFX Hair」はこうして実現された
http://www.4gamer.net/games/125/G012544/20130822084/
このヘアレンダリングのメインテーマではない部分なのですが、TOMBRAIDERのヘアレンダリングでは描画に際してOIT(Order Independent Tranceparency)を実装しています。
OITとは簡単に言えば順不同で半透明描画しても描画結果に不整合が起きない半透明の描画手法です。OITは映画向けCGでは当たり前のように実装されてきたものですが、リアルタイムの世界でもPS4世代のゲームグラフィックスでは部分的に実用化が始まるかもと予想されています。
ちなみに、TOMBRAIDERでは、30万頂点(ポリゴン)相当の毛髪ジオメトリをOIT描画しているそうですが、OITのためにグラフィックスメモリを300MB以上使用しているとか。かなりすごい消費量ですがメモリが8GBもあるPS4やXbox Oneならばシネマティックシーンや「BEYOND:Two Souls」のようなシネマティックゲームなどでは確かにそれほど非現実的なソリューションではないかもしれませんね。
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