某所でやっている連載コラムで、この回が諸事情でお蔵入りになったのでブログネタに転用します。
話テーマは脱法ハーブ(危険ドラッグ)と自動車保険です。
■脱法ハーブ危険運転や飲酒運転事故にまつわる自動車保険の話
最近、脱法ハーブ吸引後の危険運転や飲酒運転による死亡事故に関する報道が相次いでいますよね。
そんな中で、1つ、シンプルな疑問が湧いてきます。
もし、自分がそうした不条理な事故の犠牲者になってしまった場合、相手の自動車保険で保証してもらえるのでしょうか。
運転者が脱法ハーブ吸引や飲酒していた場合、正常に運転できるわけがないので、加害者の自動車保険が保証してくれるのかどうか気になりますよね。
▼いかなる状況の事故でも事故の被害者は補償される
結論から言うと、ちゃんと保証してもらえます。
これは事故被害者を保護する自動車保険の善意からくるものです。
運転者となる保険加入者が、対物保険、対人保険に入っていれば普通におります。任意自動車保険の場合、ほとんどのものが基本契約で対物、対人が保証されていますから、事故の犠牲者に対する保証は行われる…と思って間違いないです。
ただ、逆に、自分の車両の損害や自身のケガに関しての保険金は一切おりません。なぜかというと、保険契約締結時に「法に反して運転した場合については保証対象外となる」…と明記されているからです。保険契約時に送付されてくるあの縦長の小冊子にもちゃんと書かれているはずです。ちなみに、昨年、悲惨な死亡事故が相次いだ、居眠り運転、無免許運転、免許停止中の運転による事故においても、事故の被害者に対する保証は行われますが、自身に関しては保証対象外となります。
まぁ、どんな事故であろうと、自分はともかくとして、少なくとも事故の被害者は補償されるということで、任意自動車保険は入っておくべきですね。
ただ、任意自動車保険に入っているからと言って、脱法ハーブ・飲酒運転をしても大丈夫ということではありません。相手を死なせてしまっては保険金だけでは命は帰ってきませんし、なにより単独事故であったとしても自分が死亡してしまう場合もありますからね。
ちなみに、ここ近年相次いだ、危険運転による死亡事故に対して、道路交通法が今年の5月から改正施行されています。詳細は
こちらを参照して欲しいのですが、改正後では、飲酒運転の証拠隠滅をした場合や、てんかんなどを初めとした一定の病気の症状を隠して運転して事故を起こした場合の処罰の厳格化が行われています。
それにしても、そうした危険な運転による事故をなくしていくにはどうしたらいいんでしょうね。
処罰厳格化やモラル向上…といった人間の行動原理に対して訴えていくやり方はもちろん必要だとは思いますが、自動車側に自動運転機能や呼気診断機能などを搭載していくような根本解決も求められていくようになるのかもしれません。
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