4Kテレビの世界では一部の例外モデルを除けば4Kといえばリアル4K解像度パネルを使った製品なのですが、プロジェクタの世界ではいまだ「リアル4K対疑似4K」の世界が広がっています。
たとえば下は、リアル4KプロジェクタしかリリースしていないソニーのWebサイトに掲載されている「疑似4Kよりリアル4Kの方がいいぞ」アピール図解です。
疑似4Kを主軸に展開しているのはJVC KENWOODやエプソンです。
下はJVC KENWOODのWebサイトに掲載されている疑似4Kの図解です。
疑似4Kは映像パネルを強誘電液晶などを活用して半画素分斜めにずらした映像を時分割重ねで投写することで解像感の増強を図ります。
で、今回評価したBENQのHT2550は、なんと「半画素ずらし」じゃなくて「全画素ずらし」を行って「疑似なのにリアル」な投写を行う4Kプロジェクタなのでした。
西川善司の大画面☆マニア第246回
20万円を切る4K/HDRプロジェクタ登場! BenQ「HT2550」のリアル4K的実力
https://av.watch.impress.co.jp/docs/series/dg/1110142.html
「疑似なのにリアル4K」な投写メカニズムはとても興味深いものでした。
これは確かにDLPでしか実現が難しそうな技術です。
あくまで今回の評価から考察したメカニズムですが、どうやら「1画素を3方向にずらして投写する」のですが、時分割カラーのDLPではずらして投写した画素にまでフルカラー表示ができないためか、フルカラー投写される画素は1ピクセルのみで、あとの3画素は二色混合の誤差拡散的な描画で妥協するようなのです。
以下はその様子を1000倍スローで撮影してみた動画です。
面白いですよね。
HT2550次隊は、まだちょっと荒削りな印象がありますが、BENQとTIはこの技術で4K/HDRプロジェクタ入門機の展開に力を入れていくらしいので、今後にも期待です。
また、BENQは、このモデルについても、実勢価格の低価格化を進めていくらしいので、10万円台半ばくらいまでは比較的短期間で到達しそうです。
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0.66 4KDLPのレビューも是非見たいです。