(善)力疾走

SIGGRAPH2008のNEW TECH DEMO展示セクションのレポート後編です。

後編ではバーチャルリアリティとはあまり関係ないけれど、なんかとても未来を感じるユニークな新技術を多めに取りあげてみました。

1つめはマイクロ波をシートに封じ込めて、非接触の通信や非接触の電源にしてしまうという「2DC」技術です。
これにより、テーブルの上に電化製品を置くだけで充電されて通信まで出来てしまう仕組みを実現できます。

そして、光を透過させず、内部で複数回反射させて集光させる反射型レンズ「Origami Optics」も非常に興味深いです。
通常はどうしても肉厚になってしまう高拡大率レンズを厚さ5mm程度で実現できてしまうというもので、さらに光を透過させず反射のみで光の軌道を変えているので原理上は色収差がほとんど起きず、非常に高解像度な高倍率映像が得られるというメリットも凄いですね。

レンズ繋がりで液体レンズをマトリクスアレイ状に配置して遮蔽物の向こう側まで撮影してしまう「Multi-Focal Compound Eye」は監視カメラへの応用が期待できそうで面白かったです。Googleストリートビューの撮影システムとして応用すれば木陰の向こうのキスシーンも撮影できるかな(笑)


SIGGRAPH 2008 - NEW TECH DEMO展示セクションレポート(後編)
http://journal.mycom.co.jp/articles/2008/09/03/siggraph06/index.html

この他、記事ではコンパクトスピーカーユニットを応用したフォースフィードバックシステム、地底貫通レーダーからのデータでアリの巣を再現する研究、仮想現実ならぬ拡張現実に関連した研究などを紹介しています.