最近、「○○史上最高画質」というキャッチコピーが流行っているようで…テレビだと最初はAQUOSかブラビアがやってきたんだったかな。
で、今回は「VIERA史上最高画質」のパナソニックのプラズマVIERAのV1シリーズを借りて見てみました。
西川善司の大画面☆マニア第117回
“VIERAシリーズ最高画質”は本物か?
~成熟のプラズマ。パナソニック「TH-P42V1」~
http://av.watch.impress.co.jp/docs/series/dg/20090508_168126.html
ネイティブコントラスト4万:1を謳うだけあってコントラスト感は素晴らしいです。
明暗が同居しているような映像でもしっかりと黒が黒くて、暗部階調もグレーに鈍く光らず、暗いところからリニアな表現が出来ているし、暗色によるディテール表現も非常にいい感じ。
あと、発色もよくなりました。赤の進化がすごいかな。プラズマでもこんな赤色が出せるようになったのか、みたいに感動しました。
ただ、ゲームユーザーやPCユーザーのマルチユースモニタとしてはあまりオススメはしない。
まず、PCやPS3と接続したときにはHDMI階調レベルが誤認されれるので黒が潰れます(PS3はRGBレベルをリミテッドにすると解消。ただし、階調分解能は低下したまま)。
V1ビエラはHDMI階調レベルの明示設定が出来ないので、これの回避しようがないんです。
実は、この問題を抱えたテレビ製品は他社製品でも結構多かったんですけど、今期の東芝レグザの8000シリーズには搭載してもらいました。
余談ですが、東芝は時々、我々レビュアに今後搭載して欲しい機能についてのヒアリングをやることがあって、昨年、この要望を出したら、今春モデルに搭載されてました(笑) 言ってみるモンですね。
話を戻しまして。
今期のプラズマVIERAからサブフィールド数が増加して480Hzから600Hzになって、より一層動画性能が強化されたはずなのですが、やっぱり、3Dスクロールタイプのゲームとは相性が悪かったです。
動画解像度は1080本となっているけど、あれは縦/横スクロールのスペック値だけで、3Dゲームでは当たり前に起こりうる奥から手前(あるいは手前から奥)へ流れる3Dスクロール時の解像度には言及されていないんです。まぁ、当たり前なのかも知れないけど。
VIERAに限らず、プラズマは、時間積分型の階調生成を行うため、この手の表現とか、あるいはシューティングゲームで迫り来る敵弾を目で追うような、いわゆる画面内を視線を巡らせる時に色割れが起きてブレて見えるんでゲームとの相性は悪いんですよね。
ここは今後の進化に期待したい。
ただ、V1ビエラは、プラズマ画質としては最高峰に近いと思います。
ゲームモニタとして使わない、PCも映さない、映像鑑賞専用…と用途を限定すれば文句なしだと思います。
高画質として評価の高いパイオニアのKUROシリーズ(生産終了。在庫限り)とサイドバイサイドでは比較してないけど、価格を考えると、V1ビエラの満足度は優るとも劣らないといえますね。
あとはプラズマは、消費電力かなぁ。
定格消費電力では同画面サイズで液晶の二倍も消費電力が高いですし、それでいて、液晶よりも暗いわけですから、僕ら画質マニアは「暗部ダイナミックレンジでコントラストを稼いでいるんだ」と分かって評価できますが、一般ユーザーは「電気いっぱい喰う割りになんで液晶より暗いの?」って思うでしょうし…。この点も今後の課題ですね
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Comments
サブフィールドの見え方は個人差があると思いますので、実際に見てみてください。
ただ、まぁ、原理として、ユーザーとの相性が発生しやすいものというのは、改善すべき問題だとは思います。
そうですかNeoPDPになっても相変わらずですか。サブフィールド駆動の宿命みたいなものでしょうか?
ところで、以前の大画面マニアでZH500が階調0-255に対応してるように書かれてた思うんですけど、今回の8000で正式対応なんですか?
ネオでも、色割れが見えるんですね。
Blu-rayの拡張として3Dを取り入れるなら、是非改善して欲しいですね。
その時は、3D版動画解像度みたいな指標も出てくるんでしょうか(笑)
プラズマの消費電力は液晶と比べれば確かに高いですね。
白色LEDも蛍光灯並の発光効率になりつつあるみたいなので、
プラズマにも頑張って欲しいですね。