PRTの話の続きです。
PRTの基本は「光がどうやってくるのか」について、事前に計算してしまうこと…になります。
田村氏の講演では、処理の単位を「頂点」とし、また、やってくる光というのも、キューブ環境マップに限定したモデルで解説していました。
西川善司の3Dグラフィックス・マニアックス第66回
事前計算放射輝度伝搬(PRT)~PRTの基本。静的PRT(1)
http://journal.mycom.co.jp/column/graphics/066/index.html
この回では、PRTの本題に入る前の準備段階として、キューブ環境マップを使ったライティング、「Image Based Lighting」(IBL)について解説しています。
最近の3Dゲームでは、このIBLの考え方をすでに導入しているものが多いです。
古くは2004年の「ハーフライフ2」などがそうですね。
今回の記事で紹介しているような頂点単位の観測点ではなく、もっと粗い観測点で事前にキューブマップを生成して、IBLを行う実装をしていました。
当時は、マーケティング面でいろいろ叩かれた「ハーフライフ2」ですが、今思うと、その後の3Dゲームグラフィックス技術のトレンドを結構先取りして実装しているんですよね。
ラジオシティ法線マップとかも、ハーフライフ2が最初(?)でしたし…。
ちなみに、ハーフライフ2の3Dゲームグラフィックス講座的な記事は、ひっそりとマイコミでやってました。
よかったらこちらもどうぞ
...。
進化するHalf-Life 2エンジン(前編)
http://journal.mycom.co.jp/articles/2007/01/01/hl21/index.html
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