2004年当時は夢のディスプレイ…といわれ、期待されまくっていたSEDでしたが、ついに、キヤノンが製品化を断念しました。
【AV WATCH】キヤノン、SED開発子会社の「SED」を解散
-「採算性を確保した事業化は困難」と判断
http://av.watch.impress.co.jp/docs/news/20100818_387744.html
基本特許違反訴訟(Nano-Proprietary社/パテントトロール事件)によって、マッタがかかり、事業化に際しての協力関係にあった東芝が2007年に手を引いて、「キヤノンだけで頑張る!」となったわけですが、ガンバリ切れなかったようです。
東芝が手を引いた2007年前後は同社の液晶レグザが好調になり出したタイミングだったので、さもありなんという感じではありましたけど。
ちなみに、SEDにまつわるパテントトロール訴訟事件の経緯については
こちらを参照してください。
SEDのようなディスプレイは電界放出型(Field Emission Display)ディスプレイといいまして、Nano-Proprietary社の基本特許を回避出来る形でソニーもFEDを研究開発してきました。
FET社はまさに、ソニーが興したFED開発会社だったのですが、残念ながら2009年に事業化を断念しています。
「FED」の事業化を断念。資金調達難のため
-ソニーなど出資のFETが清算手続きを開始
http://av.watch.impress.co.jp/docs/news/20090326_79947.html
また、2010年1月には衝撃的な見出しの報道が業界を駆け巡りました。
ソニー発のFED技術、友達に事業譲渡
http://slashdot.jp/hardware/article.pl?sid=10/01/25/1031210
友達に譲渡? 引っ越しの際に積み残した漫画やDVDをあげる感覚で!?
んなわけはなく、友達とは台湾の大手液晶パネルメーカーAUO(友達光電)のことです(笑)。あまり日本の一般ユーザーには馴染みがないブランドかも知れませんが、三菱の液晶テレビREALシリーズとかはここのパネルを使っていたこともありまし、安価なPCディスプレイはここ製のものが多いです。
まぁ、この記事の見出しはワザとでしょうね(笑)
と言うわけで、電界放出型ディスプレイの未来が暗くなりました。
有機ELもこんな感じで暗雲立ち込めてますし
ソニー、有機ELテレビ「XEL-1」を生産終了
http://av.watch.impress.co.jp/docs/news/20100216_349284.html
プラズマも風前の灯火になってきましたし、液晶の進化に期待していくしかないんですかねぇ。
有機ELはもうちょっと頑張って欲しい気がしますけども。
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