GTC2010 - 脳に電極を刺した猿がBCIでロボットアームを使ってエサを食べる!

 ネタがないんで、再び、GTC2010のネタを引っ張ります(笑)

 9月に行ってきたGTC2010はなかなかエキサイティングな内容が多かったんですよね。

 GPUが3Dグラフィックス以外の「こんなところに!」に採用されている…という意味で、衝撃を受けました。

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GTC 2010 - 基調講演で「CUDA-x86」など新技術の数々を発表、"非GeForce"GPUの存在感増すこのエントリーを含むはてなブックマークこのエントリーを含むはてなブックマーク
http://journal.mycom.co.jp/articles/2010/09/25/gtc03/index.html

 レポート(上記)にもそのあたりのことをいろいろと書いていますが、色んな意味で凄いと思ったのは、上の写真の猿を使ったBCI実験でした。

 BCIとはBrain Computer Interface技術の略で、要するに脳とコンピュータを直結させる技術のことです。

 映画「マトリックス」やアニメ「攻殻機動隊」などのSF世界ではお馴染みの、あのジャックイン技術ですね。

 これが結構、アメリカではまじめに研究されているんです。

 BCI技術を実用化させるためには、脳波から意志を汲み取る工程が不可欠なわけですが、これがなかなか大変です。

 というのも、例えば、手を上に上げる…というシンプルな動作であっても、脳の各部位から同時多発的に脳波が発信されています。脳のある箇所から、"Raise Your Left Hand Up"みたいな分かりやすいコマンドが出ているわけではないのです。

 これをリアルタイムに認識するには、複雑な波形の多チャンネル同時マッチング処理が必要になります。これにうってつけなのがGPGPU的アプローチである…というのが発表内容でした。

 実際にこの分野の先端研究を行っているのがピッツバーグ大学MOTORLABなどで、上の猿の画像は彼らの最先端研究発表です。

 猿の脳には剣山のような複数のプローブ電極が刺さっており、猿は自分の意志で脳に直結されたロボットアームを自分の腕のように操作して器用にエサを食べる様子が紹介されました。



 動画は、倫理的な問題に配慮してか(笑)、電極部は段ボールで覆い隠してありますが、最先端研究ではここまで来ているんですね。

 事故で身体の部位を失ってしまった人や先天的な障害で身体の部位を動かせない人にとっては明るい未来を提供しうる技術になりそうです。
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