今回の大画面☆マニアではビクターの力作プロジェクタ「DLA-X7」を取り上げました。
テレビ商品事業から撤退しているビクターですが、独自デバイスである反射型液晶パネル「D-ILA」については開発を継続しています。
今期発売になったD-ILAプロジェクタのDLA-Xシリーズは近年まれに見る力作商品となっていました。
西川善司の大画面☆マニア第142回
画質に死角なしの3D対応新プロジェクタ
~3D映画も高画質/コントラスト ビクター「DLA-X7」~
http://av.watch.impress.co.jp/docs/series/dg/20110217_427132.html
まず、投射系でありながら、その映像はほとんど自発光と言ってもいいくらいの2Dの画質がすごいです。10年前の自分が見たら「宇宙文明だ」とかいって、ひっくり返っていたと思います。
目玉機能の3Dの画質ですが、1080/24pの3D映画に限って言えば、直視型の3Dテレビを含めて評価してもトップクラスだと思います。なにしろクロストークがほとんど気にならないんです。今期トップレベルの3D画質と言っていいでしょう。
ただし、720p/60fpsになると、クロストークは途端に増えてしまいます。
例えば「グランツーリスモ5」などを3Dでプレイした場合などは、クロストークがかなり気になります。
これはDLA-X7のD-ILAパネルが120fps駆動対応止まりであることに原因があるのかも知れません。
「大画面☆マニアではなんでPCとゲームを重視するの?」という意見が時々寄せられますが、単に自分がハードコアゲーマーだからです(笑)
で、他の評論家やAV誌が絶対に取り扱わない表示遅延テストを昨年からレギュラーメニューに加えたのもそんな理由からですが、DLA-X7はこの点はあまり優秀ではありませんでした。
結果は表示遅延5フレーム。最近の製品としてはあまり早くはないですね。ここは次期モデルでの改善が望まれます。
個人的にはコストパフォーマンス的に見て、下位モデルのDLA-X3に強い魅力を感じます。
DLA-X7と同等の3D性能があって、フィルムシミュレーション機能と接続端子が省略されているだけでDLA-X7よりも20万円以上も安いですからね。
DLA-X3はDLA-X7と比べるとコントラスト性能は多少落ちますが、それでも先代の最上位機のDLA-HD950と同等の5万:1ですから必要十分です。
このあと注目のプロジェクタ製品としてはエプソンの
EH-R4000、三菱の
LVP-HC9000Dが控えています。
Comments
西川さんの記事は的確で参考になります。
特に遅延計測は大変有り難いです。
是非これからも続けて下さい!