西川善司の大画面☆マニア第143回 パナソニック「TH-P42VT3」

 今回の大画面☆マニアはパナソニックの3DプラズマVIERAのVT3です。

 3Dブームの火付け役となったパナソニックは、今期の3DプラズマVIERAで、3D画質に対してさらなる磨きを掛けてきました。

 昨年のVT2から、3D液晶テレビに対してクロストークが少ないと言われてきましたが、今期のVT3はさらに良くなっています。

 また、黒の締まりがさらに向上し、暗室で視聴した場合、黒領域が本当に部屋の暗さに沈み込むほどです。昨年のVT2も凄かったのですが、今年はさらに真っ黒です(笑)

 それと、表示面側のフィルターの改良もあり、息を飲むほどの画素描画のフォーカス感が素晴らしいです。

vt3_dg01.jpg
西川善司の大画面☆マニア第143回:さらに黒が深まった第2世代「3D VIERA」
~新パネルなどで3D高画質化。パナソニック「TH-P42VT3」~
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http://av.watch.impress.co.jp/docs/series/dg/20110414_439593.html

 ただ、やはり同画面サイズの液晶と比べると絶対的に暗いことは否めません。

 照度計などで計測すると液晶の半分くらいの輝度ですから、液晶からの買い替え派は、間接照明の部屋か、蛍光灯の天井照明ならば明るさをかなり暗くできる環境でないとつらいかも知れません。

 記事のまとめにも書きましたが、プラズマ画質は「薄暗くして暗部表現や黒のダイナミックレンジの深さを楽しむ」ことに理解を示せるユーザー向け…つまり映像鑑賞マニア的な上級ユーザー向け…という気がします。



 個人的な見解ですが、パナソニックのVIERAシリーズは、他社競合製品に比べてモニタ的な機能の面でややおいて行かれているところが気にかかっています。未だにゲームモードがないのはVIERAくらいのものですし、PC入力時の解像度適応能力の低さも目立ちます。

 しかし、そんなパナソニックですが、光明の兆しも見え始めています。

 HDMI階調レベルの手動設定も、「ない、不便、つけて」と地味に指摘し続けていたら、ちゃんと後のモデルでは搭載されましたし、内蔵スピーカーをPCスピーカー的に活用する機能もちゃんと搭載されました。

 次期モデルでは、さらにモニタ的な機能の充実が図られることを期待しましょう。
 
 そうそう、表示遅延のテストについて「動画も公開して欲しい」との指摘を受けましたが、ボクはAV WATCH編集部にはちゃんと動画も入稿しているんですよ。

 でも、編集部判断で掲載時には静止画にされてしまうんです。

 動画の掲載を望みたい人は編集部に要望を出してみてください。

 いちおう、シネマスムース・オン(補間フレームあり)、画調モード「リビング」の状態の120fps撮影動画をYouTubeに上げておきましたので参考にしてみてください(下)。



 ちなみに、シネマスムースオフ(補間フレームなし)にすると1フレーム程度、遅延が改善します。

【追記:原稿本文に書き忘れたマメ情報】
・VT3の録画機能は自作のUSBハードディスクを接続しても問題なく利用できた。
・東芝のレグザ用の3Dメガネが流用できた
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