西川善司の大画面☆マニア第147回:偏光方式の3D立体視の今

 今回の大画面☆マニアはレビューではなく、技術動向レポート、技術解説編の内容になっています。

 お題は「偏光方式の3D立体視」です。

lg3.jpg
西川善司の大画面☆マニア第147回:偏光方式の3D立体視の今
~なぜ偏光なのか? 各社の差異やその可能性を探る~

http://av.watch.impress.co.jp/docs/series/dg/20110804_464605.html

 ブーム冷めやまない「3D立体視」ですが、結局、テレビ放送で3D放送がほとんどないため、最近は3Dテレビの使い道は「ゲームかブルーレイ」という方向に向きつつあります。

 これが転じて、「3Dはカジュアルなお遊びで」「結局、映像鑑賞は2Dでじっくりと」というユーザー動向が台頭しつつあり、テレビメーカーやディスプレイメーカーは「2Dテレビのおまけ機能的に付けるならば、偏光方式の3D立体視でいいんじゃない?」という動きを見せ始めました。

 東芝のレグザZP2なんかはまさにそうです。
 ZP2はハイエンドクラスの画質エンジンを搭載した3D対応、2番組同時録画に対応した意欲的な製品ですが、3Dは偏光方式です。

 余談ですが、このZP2、価格が、7月中旬に大画面☆マニアで紹介した時から4万円も値下がりしちゃって、空前のお買い得商品になりつつあります。

 3D対応でタブル録画対応で、業界最速低遅延のゲームモードを搭載してこの値段は…。儲け出てますか?東芝さん(笑)



 で、今回は、色んなネタを盛り込んでいますが、特にホットトピックだと思われるのがLGエレクトロニクスの偏光方式の「解像度を半減させない偏光方式3D」技術の解説です。

 あ、Active Retarderではないです。

 これは倍速120Hz駆動液晶パネルを使い、時分割で1920×540ドットの映像を2回に分けて表示するというActive Retarderよりもシンプルな発想のものです。(詳しい解説は記事の方をどうぞ)



 この技術は、既に実用化済みで、現在日本でも発売中の3Dテレビ、LW5700シリーズに搭載されています。(発表会にはボクも映像機器評論家の立場で登壇しました)

 実際には、この技術にも一長一短があり、そのあたりは記事の方で解説しています。

 ただ、期待の技術として注目されているActive Retarderよりも追加コストが少なく、「カジュアルに3D立体視を楽しむ」という向きにはこのくらいの対応で十分だろうという気はしています。

 ちなみに、記事ではActive Retarderについても解説していまして、その長所と新たに抱えることになる課題について触れています。

 ボク的にはActive Retarderはユーザーのためにならない(?)という気がしてますが、そのあたりの理由についても記事の方をどうぞ。

fpd70.jpg

 そうそう、互換性の高い偏光方式3Dの3Dメガネですが、他機種の3Dテレビに流用した方から「西川さんの言うとおり、見えることは見えるけど、純正の3Dメガネの方が質がいいですよ」という報告が来ています。

 偏光フィルタの特性、液晶画素の配列の相違によって、流用した3Dメガネでは見え方に違いが出ることがあるようですね。

 「おたくんところのテレビにX社の3Dメガネ使ったら画質悪いんだけど?」と問い合わせる剛力系のツワモノ消費者なんかも出てきたりしているそうですが、さすがに、そのあたりは自己責任でしょうね。

このエントリーをはてなブックマークに追加
オンライン仕事 > AV WATCH | comments (1) | trackbacks (0)

Comments

TSX | 2011/08/05 19:36
リンク先のブログ主が、あなたに物申しています。

http://future-typea.blog.so-net.ne.jp/2011-08-05

Comment Form

icons:

Trackbacks