日本の煽り気味の報道では「日本は電機製品もうダメ、韓国強し」という論調が目立っていました。
「ダメ」ってことはないですが、北米市場はシンプルに「安くていい物」になびくので、「機能はいいが高価な日本メーカーのものよりは、コストパフォーマンスに優れるサムスンやLGの方が選ばれがち」って言うのはあるかと思います。
なので、連日、サムスンやLGのブースは、人でごった返していました。
なかでも注目度が高かったのは55インチの有機ELテレビです。
西川善司の大画面☆マニア第156回:CES特別編 55型有機EL対決
~日本にも攻めてくる韓国勢55型有機EL TVの実力は?~
http://av.watch.impress.co.jp/docs/series/dg/20120113_504469.html
サムスンもLG、両社とも55インチの有機ELテレビを年内に量産、発売する予定だそうで、両社のブースは入口付近にこれを展示していました。
それと、両社共に、日本での発売も画策しているんだそうです。
日本のテレビ文化は録画文化を基軸にしているので、この辺りのローカリゼーションをうまく商品に盛り込まないと日本での成功は相当難しそうですが、「55インチの有機ELテレビは日本メーカーにはない」という部分においては強い訴求力を発揮しそうです。
サムスンとLG、両社の有機ELは画面サイズは同じですが、その映像パネルの実現様式が少し異なっています。
詳しくは記事を参照して欲しいのですが、サムスンは伝統的なRGB(赤緑青)で自発光する有機EL画素ですが、LGの方は白色有機EL画素を形成してそこにRGBのカラーフィルターを組み合わせる方式を採用しています。実際にはRGBに加えて白(W)も付加されているRGB+W方式です(写真下)。
有機材料を成膜するときのスパッタリング工程において、RGBで塗り分ける必要がない分、白色有機ELにした方が製造コストが安くなるんだと思われます。
来年あたり、有機ELの大型ブームがきますかね?
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