西川善司のInternational CES 2012レポート(5)

 テレビの映像は1080iのインターレース映像なのはよく知られた事実ですが、地デジは横方向の画素が1440ドットしかなくて1440×1080ドットのインターレースです。なので地デジ放送は16:9アスペクト比で表示した際には1440→1920に拡大されるので実は横長の長方画素となって表示されます。ちなみに、BSデジタルは1920×1080ドットのインターレースです。

 ブルーレイのセルソフトは1920×1080ドットのプログレッシブで1080pですね。

 というわけで、まぁ、身近な映像コンテンツは「やっとこさフルHD」という感じですが、どういうわけか(笑)、テレビ業界はテレビの解像度を3840×2160ドット(4K2K)や、7680×4320ドット(8K4K)にしていこうという動きが強まっています。

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西川善司の大画面☆マニア第157回:CES特別編 2012年は4K2K元年か?
~フルHDの4倍解像度の800万画素テレビが続々!?~

http://av.watch.impress.co.jp/docs/series/dg/20120116_504762.html

 今回のCESでも、そうした4K2Kやそれ以上の解像度を持つテレビ/ディスプレイ機器の展示が大手ブースには必ずありました。製品化についても結構具体的に話が進んでいるという手応えです。

 東芝がレグザで裸眼立体視に対応した55インチの4K2Kテレビ、レグザ「55X3」を2011年末に発売しましたが、これに続き、他メーカーもこの流れに続くべきか様子を覗っている状況なんでしょう。

 この方面に比較的真剣なのは自社の液晶パネル工場を持つシャープです。

 2012年内にはシャープが60インチや70インチでの4K2Kテレビの発売を予定しているそうで、CESのブースではその関連展示が人気を集めていました。

 一方、パナソニックブースでは大画面ではなく、20インチのパーソナル液晶モニタサイズの4K2K液晶ディスプレイを展示していました。

 20インチはともかく、4K2K解像度のモニタは、27インチとか30インチとかで10万円前後くらいで発売されればかなり人気を集めそうです。

 すでに27インチや30インチの2560×1600ドット、2560×1440ドットの液晶モニタは値段も安くなって人気もありますからね。



 そうそう。HDMI規格上は4K2Kは30Hzまで伝送できるはずなんですが、2011年内にはその出力に対応する機器がなく、PC用グラフィックスカードも民生向けには存在しなかったのでした。

 しかし、2011年末に発表されたAMDのRADEON HD7900シリーズは、3GHz HDMIに対応しているそうで、なんと1本のHDMIケーブルで4K2Kの60Hz伝送が出来ます。

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 NVIDIAは、まだ対応はしていませんが、今春出てくると言われる新GeForceでは対応がなされるかも知れません。

 最近のNVIDIAは「GeForceってなに?」っていうくらいの「TEGRAにまっしぐら」路線なので、ちょっと心配ですけども。

 いずれにせよ、PCの方は4K2K対応がリアルに進んできていて「製品待ち」という感じですから、テレビよりもPCの方が4K2Kブームの到来は早い気がしています。

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