西川善司のInternational CES 2012レポート(7)

 「風前の灯火」とも揶揄されるプラズマですが、パナソニックはまだまだがんばってます。

 なんか、「マイナリズムの極み」という点と「特定層からの厚い支持」という部分においてはロータリーエンジンに共通する魅力がありますね(笑)

 パイオニアのテレビ製品撤退に伴い、パイオニアのプラズマ開発チームがパナソニックのプラズマ開発チームに合流したことは有名な話ですが、2012年のプラズマは、その「最終コラボ」というものになっているようです。

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西川善司の大画面☆マニア第159回:CES特別編 Kinect風操作が次世代TVに?
~パナソニック新プラズマやmirasolなど~

http://av.watch.impress.co.jp/docs/series/dg/20120125_506991.html

 プラズマの弱点として指摘されるサブフィールド駆動。

 「プラズマ…実は動画に弱い」とまでいわれるのは、このサブフィールド駆動によって任意の色…あるいは階調を生成しているためです。

 サブフィールド駆動とは、いうなれば、各画素が明滅頻度で色や階調を生成する方式ですので、各画素の明滅を最後まで見続けないと正しい色や階調として知覚されません。我々のようなゲーム好きは動きの先を視線で追うクセが付いてますから(笑)、プラズマで動画を見ると虹色や擬似輪郭を見てしまうんですね。

 2012年モデルの新プラズマは、超短残光蛍光体によってサブフィールド駆動を仮想的に0.4ms(400μs)で終わらせる技術を実装してきました。

 詳しい解説は記事の方を見て欲しいのですが、実際に見た感じでは「これならばプラズマが苦手な人も大丈夫!!」というくらいの動画性能になっていました。

 2012年モデルの新プラズマは、黒の沈み込みもパイオニアの技術のおかげで、パイオニアのKUROを完全に上回ってしまいましたし、RGB異形サイズのサブピクセル構造(上図)や蛍光体の改良によって発色も良くなりましたし、画質はかなり究極形に近づいてきたと言えます。

 たた、プラズマの未来が安泰かというとそうも言えなさそうです。

 プラズマは50インチ前後の家庭画面サイズでの4K2K時代を迎えるのは難しいでしょうし、なにしろ大型ディスプレイパネルの販売シェアなどを見る限りでは、そろそろ"マーケティング面での限界"が近づいている感じがしますし…。

 なにしろ、パナソニック自身が、これまでの「大型サイズの液晶テレビは出さない。大型はプラズマ!」という一貫戦略をついに断念しましたからねぇ。

 ロータリーエンジンは今年の6月をもって、その歴史に一端、幕を閉じることが決定していますが、プラズマは果たして…。

 …というわけで、プラズマ好きはそろそろ"最終チキンレース"に向けて購入準備が必要かもしれません。

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Comments

VT50 | 2012/02/09 18:59
こんにちは記事拝見しました。
動きベクトルによる補間ですが従来機種でも
似たようなことやってるようですが、
今回は何が変わったのか機になります。
VT2補間なし
http://www.youtube.com/watch?v=ymmtPxHJl-M
VT2補間あり
http://www.youtube.com/watch?v=rO-0M7DGRSY
レビューの際にはそのあたりも解説お願いします。

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