業界最速遅延が更新!? 遅延0.1フレームを達成。三菱電機 RDT234WX

 三菱電機の液晶ディスプレイ「RDT234WX」を評価しました。

 これまで東芝のレグザの26ZP2の約0.2フレーム(約3ms)遅延が最速とされてきましたが、今回、三菱のRDT234WXが記録更新(?)を果たし、ついに約0.1フレーム(約1.6ms)を達成しました。

 テレビでは依然と26ZP2が最速ですが、業界最速としては、今回のRDT234WXがトップに立ったことになります。

 詳細はボクが書いた記事がありますので、そちらをご覧下さい。

rdt234wx-s_fp.jpg
【レビュー】三菱電機 RDT234WX ~神速で撃て!! 最速IPS方式液晶ディスプレイを検証 - Impress Watch
http://ad.impress.co.jp/special/mitsubishi1205/

 このRDT234WXは、三菱のマルチメディアディスプレイシリーズとしては3D立体視には未対応の標準クラスのモデルとなっています。

 採用されている液晶パネルはIPS液晶で、それもLGの新世代IPSパネルであるAH-IPS(Advanced High-Transmittance IPS)を採用しています。ボクの知る限りはAH-IPS液晶採用機は、このRDT234WXが"初"のはずです。

 これは、その名の通り、高透過率のIPS液晶パネルで、サブピクセルのリブがほぼないのが特長です。シャープが実用化した光配向技術にUV2Aというのがありますが、あれに準じた技術を応用している可能性があります。ただし、詳細は非公開です。ちなみに、先頃発表された新しいLGのテレビは、AH-IPSではありません。僕自身が実機を見て画素の形状を15倍ルーペで確認したので間違いありません。

RDT234wx-0015.jpg

 従来のLGのIPS液晶パネルは、1つのサブピクセルが「く」の字形にさらに細かく分割されているような構成でしたが、AH-IPSではこのように1つの縦長長方形のサブピクセルが1個ずつ整然と並んでいるだけになっています。

 画素の見え方としてはシャープのUV2Aパネルによく似ていて、細かい線分表現などが分断されず鮮烈です。

 応答速度も3.5ms(GTG)とかなり高速で、このスペックもIPS液晶としては業界最速となっています。

 そして、もう一つ、面白かったのがスマホビューという機能です。

 これは、2画面機能における片側の画面表示を、縦画面のスマートフォンに特化したものにしてくれるというものです。

 4インチ前後のスマートフォンの縦画面が12インチ程度に拡大されて表示されるのはなかなか感動的です。スマートフォンは最近では縦解像度が増えていますが、RDT234WXは縦解像度が1080ドットあるので、この機能を使って表示しても、スマートフォン側の解像度が潰れることはほとんどありません。例えばiPhone4系の640×960ドット画面ならば、ほぼ解像度間引き無しの表示となります。

 下の写真は、ボクのGALAXY NOTEをこの機能を使って映したところです。

DSC_7263.jpg

 ちなみに、メイン画面(この写真ではPC画面)の方はかなり大きく映せるため、「スマートフォンの画面を見ながら」の作業は結構普通に行えます。アイディア次第では面白く使えそうな機能です。この機能にどれだけのニーズがあるのかはまだ未知数ですが、この機能も一応世界初となっています。

 いろいろと「初」が詰め込まれているだけに、そこに注目が集まりがちですが、普通にゲームモニター製品としてよくできているのでオススメできます。



このエントリーをはてなブックマークに追加
オンライン仕事 > GAMEWATCH | comments (0) | trackbacks (0)

Comments

Comment Form

icons:

Trackbacks