SIGGRAPH2012のレポート記事の1つなんですが、やっと掲載されました。
実は、まだSIGGRAPH2012の記事は3つほどまだ掲載されていないものがあります。
さて、この記事は、今年のOpenGL関連の話題を取りまとめたものになります。
クロスプラットフォーム対応のオープングラフィックスAPI「OpenGL」の規格化を司るKHRONOSグループは、加盟企業からの要望を調停しつつ標準仕様に組み込んでいくことを行っているわけですが、基本的に毎年、なんらかのアップデートを行っているため、最近ではDirectXよりも進化スピードが速くなっています。
OpenGLはDirectX 11を超え,OpenGL ESは据え置き型ゲーム機と同等以上に。Khronosの最新動向レポート
http://www.4gamer.net/games/107/G010729/20121015050/
今年はついに待望のOpenGL ES3.0が発表になりました。
OpenGL ESは組み込み機器向けのOpenGLで(携帯電話やタブレットなど向け…というわけでもないんですが)、今や携帯電話やタブレット機器向けのデファクトスタンダードになっています。
今回のOpenGL ES3.0は、ジオメトリシェーダやテッセレーションステージはないものの、それ以外の要素はほぼ全て詰め込まれたものになっています。
上の動画はOpenGL ES3.0を使用したDeferredレンダリングベースのデモで携帯電話等のGPUで動作するベンチマークソフトの1シーンになります。
同時に発表されたOpenGL4.3には、OpenCLと競合するために搭載が見送られていたComputeShaderが標準仕様として組み込まれました。
OpenGL ES3.0、OpenGL4.3ともにテクスチャ圧縮は最新世代のものがサポートされるようになり、この部分だけでも、DirectXへの組み込みを望む声が大きくなりそうです。
以前は「DirectXのこの機能がOpenGLにも欲しい」という流れだったのに、「OpenGLのこの機能がDirectXにも欲しい」という流れになってきたのは感慨深いものがあります。
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