これも2月、ニューヨーク滞在中に書いた記事のうちの1つです。たしか、帰国寸前に入稿した記事ですね。ニューヨーク滞在中には6本の記事を書いたので入稿順序はよく覚えていませんが。
この記事に書いた「PS4.1、PS4.2の話」は、だいぶ物議を醸したようで、狙い通りという感じです。
西川善司,PS4にまつわる6つの疑問に答えるそぶりをしてみる~PS4はPS4.1,PS4.2と進化する!?
http://www.4gamer.net/games/990/G999024/20130224001/
まぁ、でも、
「もう(据え置き)ゲーム機で技術的先進性を訴えるのは時代的に無理」
「アリモノのPCプロセッサベースを採用した以上は、今後、それほどもう次世代機での採用ハードウェアに一喜一憂する必要なし」
というところから考察すると、かなりありそうな未来像ではあります。
実際、今回のPS4発表会では、ソニーはWii的なカジュアルゲームよりもハードコアゲームに力を入れていくことをだいぶアピールしていましたし、なにしろにPCゲームスタジオのクリエイターを壇上に招いて「ほら、PS4でハイスペックなPCゲームが動いているぜ!」とアピールしていましたからね。
これは過去のプレイステーション関連の発表会ではあり得なかった光景でした。
過去のカンファレンスでは、いかに「このゲームはうちのプラットフォームでしか遊べないよ」とアピールしていたのに。
でも、もし、そんな未来が来れば、ゲーム機の世代更新ごとに互換性を気にしなくて良いですし、悪いことばかりではありません。過去世代機の作品も大がかりな移植作業やエミュレーションをせずに、パラメータ調整だけで動かせちゃいますし、場合によっては新世代機向けに出たゲームを過去世代機向けにパラメータ調整して動かすことも可能でしょう。前方・後方の両方向互換性の実現ですね。
それと、ゲーム機はビジネス用語でいうところの「カミソリ刃モデル」で儲ける時代ではなくなってきており、そろそろ「ゲーム機のハードウェアを売ってもがっぽり儲かる」方向性にして行こうという時代にシフトしつつあります。
NVIDIAのジェンスン社長もこのことに言及しており、彼らの「PROJECT SHIELD」は、なんと毎年、新スペックのモデルを出していくとしています。この辺りについては
後藤さんが書いてましたね。
プラットフォームとしてのゲーム機は、メーカーやそのゲーム機のためのものではなくて、ゲームコンテンツそのものを「動かす」「活かす」土台であろう…という方向性ですね。PCゲーミングで、それがなぜダメなのかということは記事の方をどうぞ。
まぁ、PS4は、PROJECT SHIELDほどの思い切った戦略は取らないでしょうけど、要は、そんな未来を意識しているような感触を、今回のプレゼンを見ていて感じた…ということです。
ところで、このような、PS4発表直後にその後の動向を勝手に持論で推測してしまうという内容は、いわゆる新車情報誌のノリに倣ったものです。
新車情報誌って、たとえば、トヨタ86が発表されたときもすぐに「いずれターボモデルが出る!」とかやってますし、あのノリですね。
今回の「そぶりをしてみる」という、一風変わった記事タイトル付けも、新車情報誌やスクープ誌のノリのマネでした。
記事を読んだ知り合いの編集者の方でここに気がついた人がいましたけど、さすが業界人って感じ。
Comments