前回でGTC2013レポートが終わって、ここからがGDC2013レポートになります。
最初にレポートしたのは、日本でも4月25日に発売となった新生「TOMBRAIDER」のグラフィックステクノロジーの話題です。
TOMBRAIDERでは、AMDが開発した毛髪レンダリングエンジン「TressFX」が採用されました。
[GDC 2013]PC版「TOMB RAIDER」は髪がすごい。ララ・クロフト秘伝のヘアケア技術教えます
http://www.4gamer.net/games/125/G012544/20130326086/
といっても、これは普通のDirectX11ベースのシェーダーテクノロジーなのでNVIDIAのGPUでも動作出来るとのことです。
このテクニックでは、Splineベースの線分で毛を一本一本、描いているそうで、シミュレーションもComputeShaderによるベルレ積分で実践されています。
また、髪ピクセルの書き出しは、DirectX11テクノロジーをかなり積極的に活用して「Order Independent Transparency」(以下,OIT)によって行われているとのこと。
OITは、レンダリング時に半透明ピクセルを順不同で描く事を許容し、全て描き終わった後にソートし直して正しい半透明描画の結果にまとめ上げるもので、オフラインレンダリングで実践される手法です。
TOMBRAIDERでは、この重いテクニックを、毛髪レンダリングだけのため"だけ"に活用する事で、なんとかリアルタイム実動を達成させました。
といっても、髪の毛の描画だけのために最大200MBものワーキングバッファを確保するというのはかなり豪気な試みです。
まぁ、AMDが開発したエンジンなので、GPUベンチマークテスト的な側面が強いんでしょうけど。
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